先週金曜日から表参道のOPAギャラリーで開催されていたグループ展「旅の風景6」が、無事終了いたしました。
会期中はできるだけ在廊し、ご来場くださった皆さまと直接お話しする時間を大切にしました。今回は風景をテーマにした展示ということもあり、絵本に興味をお持ちの方、小学校の先生、読み聞かせボランティアの方、イラストやアートがお好きな方など、本当にさまざまな方々との出会いがありました。
今回の私の展示テーマは 「五感を感じる風景」 でした。
風景を見るだけではなく、その場所の音や香り、空気、手触りまでも感じていただけるような作品を目指して制作しました。
冬に咲く声
冬のニューヨーク・セントラルパークにあるアイススケートリンクを描いた作品です。
五感の中でも特に「聴覚」を意識して制作しました。スケートを楽しむ子どもたちや家族の笑い声、賑やかな冬の空気が聞こえてくるような作品になっていたら嬉しいです。
菜の花のしらべ
神奈川県のソレイユの丘から見た菜の花と富士山の景色をもとに、記憶の中の風景として少しファンタジックに描きました。
菜の花の香りを感じる「嗅覚」、川のせせらぎを感じる「聴覚」、そして一面に広がる黄色い花畑を楽しむ「視覚」。そんな五感を意識した作品です。
春ひとひら
千鳥ヶ淵の桜を描いた作品です。
ご覧になった方の多くが場所をすぐに当ててくださったのが印象的でした。舞い落ちる桜の花びらを手のひらで受け止めようとする瞬間を描いています。
桜に触れる「触覚」と、春の彩りを感じる「視覚」を表現しました。
もりの息吹
このホームページのトップページにも使用している作品です。
特定の場所ではなく、これまで私が訪れたさまざまな森の記憶を重ね合わせて描きました。
木々の緑を感じる「視覚」、鳥たちの羽ばたきやさえずりを感じる「聴覚」。自然の中に包まれるような安らぎを感じていただけたら嬉しいです。
碧の彼方
沖縄県恩納村の海を描いた作品です。
エメラルドグリーンの海、どこまでも続く青空、大きな白い雲。雄大な自然の美しさを表現しました。
海の色を楽しむ「視覚」、潮風や澄んだ空気を感じる「嗅覚」、波音を感じる「聴覚」。風景の中にあるさまざまな感覚を味わっていただければ幸いです。
作品に込めた小さな仕掛け
今回の作品には、ひとつ共通のモチーフとして「飛行機」を描きました。
通常であれば季節の流れに沿って左から右へ飛ばすところを、あえて右から左へ飛ばしています。
実は、左から右へ進む流れは「未来」、右から左へ進む流れは「過去や回想」を象徴するという考え方があるそうです。
そこで今回は、過去の記憶をたどりながら風景を描いていることを、さりげなく表現してみました。
もちろん、作品の感じ方や解釈は人それぞれです。ご覧くださった方が自由に物語を想像していただけたら嬉しく思います。
展示期間中は、絵本やポストカードをご購入くださった皆さま、本当にありがとうございました。また、恩師や仕事関係の皆さま、昔からの友人たちにもお越しいただき、温かい感想や貴重なアドバイスをたくさんいただきました。
改めて、多くの方々に支えられながら制作を続けられていることに感謝しております。
今回の「旅の風景6」展は、5人の作家がそれぞれの視点や表現で風景を描く展示でした。同じ風景というテーマでも、描き方や色彩、構図、世界観は本当にさまざまで、多くの刺激と学びをいただきました。
そして何より、以前にも増して風景を描くことが好きになりました。
これからもイラストレーターとしての仕事を続けながら、風景や物語を感じる作品制作にも力を注いでいきたいと思っています。
また、来年5月には同じOPAギャラリーにて個展を開催する予定です。
まだテーマは検討中ですが、少しずつ自分が表現したい世界が見えてきたように感じています。個展準備の様子や新作制作についても、今後ホームページやSNSで発信していきたいと思います。
雨の多い6月の中、お忙しいなか足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします(心より感謝の気持ちを込めて)
明日以降、作品ひとつひとつの制作秘話と絵のアップ画像を掲載予定です♪





